ピンブラブログ~pinkblood blog~

音楽と猫をこよなく愛する若干隠居気味(心は現役)のバンギャルブログ。

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後藤田ゆ花『背徳のパンダ』 

背徳のパンダ


「おれはビジュアル系でしかいられない」

信じるべきは己の美意識のみ。
ヴィジュアル系でしかいられない者たちの、ほろ苦くも芳しい青春小説。

あのmunimuniのVo.加納摩天楼様(有名人)がモデルになっている「蜃気楼」というキャラクターが大活躍します(この蜃気楼様がとにかく格好良い!)。

バンギャルちゃんの日常』(蟹めんま・著)や『バンギャル ア ゴーゴー』(雨宮処凛・著)がバンギャルたちの生き様を描いたものだとしたら、こちらはバンド側の「光と影」を巧みに表現している。

三十路のヴィジュアル系(主人公)・薔薇(そうび)。
ライヴハウス『蹴鞠』の店長・蜃気楼。
徳島出身の天然女麺・Kuro。
伝説のバンドマンでありヴィジュアル系バンドのプロデューサー・迅。
新進気鋭のオサレ系バンド・しゃぼん玉解放区(ちなみにVo.の名前は愛児)。

一癖も二癖もあるキャラクターたちは、どこかでお目に掛かったことがあるような気がするし、ライヴハウス『蹴鞠』の描写は実在する某ライヴハウスを彷彿させる。
マニアックなV系用語もふんだんに盛り込まれており、Vにどっぷり浸かった方ならニヤリとすること間違いなし。

一握りの人間だけがスポットライトを浴びることができる綺羅びやかな表舞台。
どうしようもない切なさを醸し出すアングラの世界。
三十路を過ぎた我々に迫り来る選択肢。
鮮やかで、滑稽で、どこか哀しいヴィジュアルシーンを抱き締めたくなるような物語。

個人的には、働くギャ・エリローズに大変好感が持てました。
私が知っているバンギャルたちの姿によく似ている。

「個人的に繋がちゃったら、ライブがつまらなくなるもん」
「いい歳だよ、もう。だからね、ちょっとさがしていたのかもしれない。ビジュアル系をあがる、タイミングを」


最初は自意識過剰な主人公に多少引くかもしれないが、中盤からストーリーは加速し、読了感は極めて爽やか。
ただ、時間軸の入れ替わりが激しい文体なので、折角なら映像で見てみたいと思った。
この小説を上手に映画化してくれる奇特な監督が現れることを願いたい。

※『背徳のパンダ』は摩天楼様の顔を思い浮かべながら読むとより楽しいDEATH…†


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