ピンブラブログ~pinkblood blog~

音楽と猫をこよなく愛する若干隠居気味(心は現役)のバンギャルブログ。

【シリーズ】deadman『siteOfScafFold』【deadmanを振り返る】 

Site Of ScafFord


【収録曲】
1.dlof facs
2.please god
3.溺れる魚
4.blood
5.桜と雨
6.re:make
7.色別の亡い空虚
8.site of scaffold


2001年11月21日リリース作品。

deadman初のミニアルバム。
制作時のメンバーは、Vo.眞呼、Gu.aie、Ba.Takamasa、Dr.Toki。

「これぞ名古屋系の正統な継承者!」というべきダークな一枚。
ストレートな疾走感は皆無だが、初期のmerry go roundに近い、ポップでドロッとした雰囲気を醸し出している。
まだまだ脂が乗っていて、生々しく、表面的な派手さを持った楽曲たち。
その後の音源に比べると、ザラついたオルタナ・グランジ色は極めて薄いです。

アルバムタイトルに含まれる「scaffold」とは、「処刑台」のこと。

無邪気にブランコで遊んでいる少女の「ラ・ラ・ラ…♪」という声と、不気味で怪し気な軋み音で構成されたSE「dlof facs」。
タイトルは単純に逆から読むと「scaffold」。
8曲目の「site of scaffold」とはストーリーが繋がっているそうです(それぞれ子どもの観点・大人の観点から描いている)。
また、謎の「ギ・ギ・ギ…」という音は、効果音CDの「職人シリーズ」というやつで、釘を抜いている音を拾ったものだとか(解説を読むまで全く気付かなかった笑)。
このチープでベタなB級ホラー感は(※褒めています)、Marilyn Mansonの『Smells Like Children』を彷彿させる。

「Please God」は、kein時代に演奏されていた「君の心電図」をアレンジしたもの。
物語の幕を開けるようなイントロ、クルクルと表情を変える眞呼の声、大胆な曲展開はインパクト大。

「溺れる魚」は、虐待・DV(ドメスティックバイオレンス)を描いたもの。
「ミルクをこぼす始末♪」というフレーズが印象的。
演奏自体は滅茶苦茶ニルヴァーナっぽいのに(笑)、ヴォーカルが乗ることによってそう感じさせないところが凄い。

シャッフルのリズムが心地良い4曲目「blood」は、血液障害患者の歌。
空想上の吸血鬼(ヴァンパイア)とはちょっと違った、もっと身近な人間のこと。

哀愁を帯びたミディアムバラード「桜と雨」。
情感を込めてしっとりと歌い上げられるメロディーは、まるで70's邦楽懐メロ。
ロックバンドをやる前は「ギター1本でつま恋のポプコンでグランプリを獲ってヤマハからメジャーデビューする」と信じていたaieらしい曲ですな(この歌謡曲要素は、the god and death starsで演っている「ザゾンビ」に通じるものがあると思います)。
このアルバムの中で唯一、親御さんにも安心して聴かせられるdeadman(笑)。

打って変わって、破壊力のあるキラーチューン「Re:Make」。
イントロからヘドバン欲を掻き立てられる激しい曲。
曲間の静と動が上手く活きています。

抒情的なアコースティックギターが含まれる「色別の亡い空虚」は、後の「蟻塚」「向日葵」「this day. this rain.」に近い陰鬱でマニアックな曲。

そして、再びヘヴィーな「site of scaffold」。
冒頭の少女と眞呼の低い声が重なり、更なる狂気を生み出している。
ここから1曲目へループさせる聴き方も面白い。

個人的な思い入れはわりと薄い音源ですが、ある意味「名古屋系としてのdeadman」による快作だと思います。


太鼓判

deadman

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