ピンブラブログ~pinkblood blog~

音楽と猫をこよなく愛する若干隠居気味(心は現役)のバンギャルブログ。

【2014】Angelo『SCARE』【名盤】 

SCARESCARE
Angelo

曲名リスト
1. SCARE
2. Brainwash
3. Crave to you

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



10/4に結成8周年を迎えたAngeloによるニューシングル。
初回盤は2曲収録+MV(DVD)付、通常盤は3曲収録という仕様。

「恐怖・脅え・パニック」といった意味を持つ表題曲「SCARE」は、今後Angeloの代表曲になりそうな王道チューン。
MVでは、楽器隊のヘヴィーな演奏をバックに、キリトが悠々と歌う姿が印象的。
去る10/4、“天使の日”で披露されたショートムービー(キリトが監督を務めた)を見る限り、アルバム『RETINA』から地続きの世界観。
ドラマティックで、まさに映画の主題歌に相応しい。
Angeloは、前身バンドであるPIERROTの延長線上にあるバンドだから、楽曲もPIERROTを彷彿させるものが多かった。
これまで「キリトらしさ」は伝えられても、「Angeloらしさ」を明確に伝えることができなかったけど、「SCARE」は完全にAngeloサウンドだなーと思った。
今回新鮮だったのは、随所に取り入れられたメタル要素(特に2分30秒を超えた辺りのギターフレーズがコテコテのクサメタルだから是非耳を傾けて欲しい←メタルに詳しくないのでこんな表現しかできません…)。
硬質でダイナミックなリフが格好良い。
ここまでHM色の強い音をAngeloで聴いたのは初めてのような気がする。

メンバーが5人になってから、音楽性はディスパ色が強かったけど、徐々にAngeloでしか出せない音が構築されつつある。

2曲目「Brainwash」はキリト作曲。
「洗脳」の意味を持つこの曲は、キリトの本領発揮とも言えるマニアックな変態サウンドが炸裂している。
「SCARE」が直球なら、こちらは変化球。
パワフルなドラムをベースに、音の層がいくつも重なっていく複雑な曲構成。
激しくもリズミカルで、ライヴで盛り上がる光景が容易に想像できる。
ここ最近、再びキリトの作曲センスが復活しているな~としみじみ。
またこんなキレッキレの曲を持ってくるとは!

正直、Angeloが5人になるまで「遂にキリトの引き出しも尽きたか…」と思うほどマンネリを感じていたのに、ギター隊が入ってから(特に『FAITH』以降)キリトも再び牙を剥き始めたなーという印象。
しかもPIERROTの頃よりキテる。
互いに高め合っている証拠だと思う。

3曲目「Crave to you」はKaryu作曲。
以前のキリトソロを彷彿させる、素の、ストレートな気持ちがこもった曲。
きらきらと煌く未来。
温かいギターの音色にのる、艷やかで優しい歌声。
しっかりと大地を踏み締め、そっと背中を押してくれるような力強い歌詞。
「過去と向き合いながらも、切ないほど現在(いま)が大切」と、雑誌のインタビューや天使の日でも話していたように、キリトによる真摯なメッセージが涙を誘う。
今までライヴの大切なシーンで歌われてきた「SEE YOU AGAIN」「螺旋」「Beginning」、そしてキリトソロの「Hameln」とリンクする。

この曲を聴いて、キリトは今までAngeloを選んで追って来たファンはもちろん、PIERROTを離れ、他の物事に夢中でいた人までも全て受け止めて連れて行くつもりなんだろうなと思った。
それは、他のバンドだったり、音楽だったり、仕事や家庭だったり。

それぞれが自分で選び取って大切にしてきたもの。
どんな大切なものでも、独り投げ出したくなる日はある。
だから寄り添うようにいつもあの場所で歌っているからと。

ハーメルンの笛吹き男(キリト)の鳴らした音にみんな気付いて。
だからこそ、踏み出そう…歩き続けようという明確な意思が感じ取れました。

「歌詞としてわざわざ言葉にせずとも、貴方の気持ちは充分理解しているつもりです」と言いたいところだけど、ここまで正直な…素直な言葉を紡いでいるのは久し振りだなと思った。

私はPIERROTの途中から(主に『ID ATTACK』~『FREEZE』)、コンセプチュアルだったキリト節がブレたと感じていたんだけど、PIERROTで表現したかったこと…つまり第三者的な“アルルカン(道化師)の視界”から見つめた世界観をAngeloで描き続けていることに感動している。
続けることの尊さ。
15年間よく糸を紡いできたなーと。

キリトの作る作品を聴いたり眺めていると、二次元的な創作と三次元的なバンドの音が重なって不思議な気持ちになる。
物語と現実を往来するような感覚。
客観的で、第三者の立場から語られていた初期PIERROTはもちろん、主観的で一人称が多くなった後期PIERROT~キリトソロの世界も全て、“第三者=アルルカン”が俯瞰していた世界だったのでは…なんて思わせてくれる彼はやはり天才なのかもしれない。

キリトの根底にある揺るぎない精神を受け継ぎ、Angeloはまた新たなステージへ登る。
メンバーが5人になって3周年のこれからようやく、「Angeloらしさ」が構築されていく。
彼らの未来が楽しみで堪らなくなる、そんな一枚。



◆Angelo official web site
http://angeloweb.jp/

太鼓判 太鼓判

Angelo

Comment

Add your comment