ピンブラブログ~pinkblood blog~

音楽と猫をこよなく愛する若干隠居気味(心は現役)のバンギャルブログ。

【2014】Angelo『PSYCHE』【名盤】 

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Angelo

曲名リスト
1. Deep Psyche
2. SCARE
3. PERFECT PLAN
4. THE CROCK OF ULTIMATE
5. 連鎖
6. Climax Show
7. 声にならない声
8. SCENARIO
9. PRAY
10. 報いの虹
11. A new story

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前作『FAITH』から約1年の時を経てリリースされた、7枚目となるオリジナルフルアルバム。
初回盤には、2014年10/4(天使の日)に公開されたショート・ムービー「THE SCARE LURKS INSIDE」が収録されています。

疾走感溢れるリード曲「Deep Psyche」から、畳み掛けるように続くシングル曲「SCARE」。
この時点で、“Angelo”という音楽の新たな骨格を魅せ付けてくれる。
前半はアグレッシヴかつ妖艶な曲が集中し、後半へ進むにつれて徐々に光が差していく。
硬質さと柔和さ。

今作は比較的デジタル色が強く、キリトの声と楽器隊の演奏に絡み付くように交わっている。
転調も多く、一曲の中でもガラッと違う表情を見せる。
特に素晴らしいのがタケオのドラム。
これまでの作品に比べ、最も胸に響く。
この音が無ければAngeloの音楽は成り立たないといっても過言ではない。

アルバムタイトルにもなっている「PSYCHE」という単語(彼らの作品では“サイケ”と呼ぶ)。
これは、ギリシア神話に登場する人間の娘(後に女神となる)の名であり、“プシュケ”とも発音し、人に宿った魂や精神、心を意味する。

前作『FAITH』が人間世界の混沌や切実な信仰を描いていたとしたら、『PSYCHE』はもう一段階上の、神の世界に近いアルバムだと思った。
まさに天使達と手を取り合って天界へ昇っていくような高揚感。
荘厳で尊い。

重くて息苦しさすら感じられた『FAITH』の世界から、駆け上がるように高みを目指していく。
激しく降りしきる雨の中、走り続けた先に見付けたのは…虹。
聴き終えた後には、晴天と祝福に包まれ穏やかな気持ちになる。

Angelo(キリト)史上、最も攻撃的なアルバムとなった『FAITH』と比べ、表面的な激しさは陰を潜めたものの、優しさの裏側で人の心に突き刺さる残酷を容赦なく描いている。

前々作『RETINA』は、“網膜”の意味を持ち、その網膜に映る同じ景色の解釈の違いを表現していた。
前作『FAITH』は、誰もがそれぞれ抱いている“信仰”の意味を持ち、解釈の違いから生じる争いすら物語っている。
そして今作『PSYCHE』は、人々の潜在意識と顕在意識、誰もが感じうるだろう普遍的なことを丁寧に綴った。
既出のインタビューでも言われているように、この作品はキリトの「独白」でも、パーソナルなアルバムでもない。

キリトの書く歌詞は、メッセージ性が強いのに読み手に解釈が委ねられていて。
全てを包み込む大いなるラブソング。

「容赦なく待ち受ける 何一つ保証のない明日を」
「手放した場所 懐かしく愛おしく 夢のような光景で」


「A new story」の歌詞は、もちろんキリトにとってのPIERROTやAngeloのことだと解釈できるけど、さまざまな物事に置き換えることもできる。
例えば、その歌詞を読んでいる人それぞれの人生…過去現在未来のことだったり、災害後の土地や人々のことだったり、地球上全ての事象だったり。
ある視点…「RETINA(網膜)」から通して見る人々の「FAITH(信仰)」、そして世界の全てを抱き締めてくれるような歌だ。
この曲が、『PSYCHE』というアルバムのラストを飾った意味を改めて考えたらゾクゾクした。

『RETINA』『FAITH』からの流れが完璧である。
…いやそれ以上に、PIERROTやソロ活動の頃から一貫してキリトが伝え続けてきたことを思うと震えた。
行動原理や発想は人によって違うということを決して否定せずに、自分の正義を貫き通してきた姿。

単純な希望だけは描かないんだ、あの人は。
希望と絶望はいつだって隣り合わせ。
『パンドラの匣』の時代から根本は何一つ変わっていない。

バンドのメンバーが五人になった直後にリリースされた『BABEL』の段階では、ここまでクオリティーが高くなるとは思いも寄らなかった。
新人バンドの一枚目みたいな雰囲気が漂っていた『BABEL』から数年でこの風格…。
世界観は地続きのまま、アルバムごとにガラッと表情を変えてくることに新鮮な驚きがある。

個人的なサウンドの好みだけで言えば『FAITH』がトップクラスだけど、『PSYCHE』がリリースされた今は音が若く感じる。
『FAITH』が青年なら、『PSYCHE』は仙人みたい。
一年ヘビロテし続けた『FAITH』をようやく超えた。

「A new story」の先に見える世界に胸が高鳴る。
これからAngeloは新たなるステージへ。

間違いなく最高傑作です。





◆Angelo official web site
http://angeloweb.jp/

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